2007-11-27 2007-11-27 ■ [位相] 「心も言も事も、上代の人は上代のさま」(『宇比山踏』) 本居宣長 又男は、思ふ心も、いふ言も、なす事も、男のさまあり。女は、おもふ心も、いふ言も、なす事も、女のさまあり。されば時代々々の差別も、又これらのごとくにて、心も言も事も、上代の人は、上代のさま、中古の人は、中古のさま、後世の人は、後世のさま有て、おの/\そのいへる言となせる事と、思へる心と、相かなひて似たる物なるを、今の世に在て、その上代の人の、言をも事をも心をも、考へしらんとするに、そのいへりし言は、歌に伝はり、なせりし事は、史に伝はれるを、その史も、言を以て記したれば、言の外ならず。 岩波文庫p44 佐竹昭広「意味の変遷」岩波講座日本語9語彙と意味ツイートする