国語史資料の連関

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1936-01-01から1年間の記事一覧

1936-12-30

■ 斎藤茂吉の日本語観(佐藤佐太郎『童馬山房随聞』昭和十一年十二月三十日) 銀座へ出て、オリンピックでクリームソーダを飲みながら話す。隣の卓に娘が三人いて何かしきりに話しているのを、「ああやって話しているのをきくと日本語というのは相当にいい言…

1936-06-15

■ 喚體の句(山田孝雄『日本文法學概論』第四五章) 喚體の句は常に一の體言を骨子として、それを呼格とし、それを思想の中心點として構成せらるゝものなり。これはその直感的一元性の發表にして、感情的の發表形式をとることに於いて、述體の句の理性的二元…

1936-06-01

■ 呼格(山田孝雄『日本文法學概論』第三一章) 第三十一章 呼格 呼格とは文句中にある他の語と何等形式上の關係なしに立てる語の位格にして、その對象又は對者を呼び掛け指示する形をとるによりてこの名あり。 呼格は上述の如き性質を有するものにして思想上…