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2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2004-02-15

■ 〔年々随筆[二]〕 字音によみつくるスルセンなどの類、あるひは清、あるひは濁は、平上去によれり。そはもじの平上去にはあらで、よみざまの上り去りなり。去声は、いひ初る時つよくて、やう/\さがり行声なる故、発語の勢開口のところに尽て、よみつくる…

2004-02-14

■ 〔年々随筆[二]〕 から書、仏書などの古本どもに、四声をさしたるは、みなよみざまの上り去りなり。そのかみはかりそめに書よむにも、訓詁の典雅なるは、さるものにて、よみごゑの上りさがりまで、とゝのへて、うるはしくめでたかりしを、近ごろは、【荻生…

2004-02-13

■ [字音資料]〔和字大観鈔[下]〕んむの字 五十字文と。いろはとには。むの字のみありて。んの字なし。故にむとんと通用して。わかちある事なし。しかれ共。音は少したがひありて。むは唇の音にて。唇をたゝきて。すこし開らく音なり。んは唇を合せて鼻より出…

2004-02-12

■ [字音資料]〔九弄辨〕九弄辨 九弄之事御會得被成かたく候由御尋之趣承候。元来九弄といへる者は初学之徒強而不学候而も苦しかるましき事に候然りといへとも韻学者は是を知らされは恥辱と存し候カ前人これに注釋を加へ置れ候けれとも分明に知れかたき事もこ…

2004-02-11

■ [字音資料][言語生活史][人名]〔四季草[秋草上姓名]〕名乗字を反すといふ事 名乗字を反すといふ事、上古には曽てなかりし也【〇中略】然るに今世は陰陽師又は出家などを頼みて名乗字を反させてつくるゆゑ、かの陰陽師出家などはえぼし親に当る也。歴々の武…

2004-02-10

■ [字音資料]〔磨光韻鏡[下]〕韻鏡索隠 「韻鏡流傳」 韻鏡流傳于本邦也已尚矣。亨祿戊子【元年】清宣賢始梓刻焉。未聞有註疏寛永丁卯【四年】自等庵作開匳爾來註解數十家大率屋下架屋勤論反切之諸例勤解張氏序例要以新作反切爲主遂至論吉凶禍福甚矣。韻鏡之…

2004-02-09

■ 〔磨光韻鏡[上]〕磨光韻鏡序 夫人言有自然之音韻焉古人任其自然罕有訛舛蓋夷蠻戎狄言語各殊待譯而通中國則受先王同律同文之治而其言自然正所以古人未有精覈音韻者也自秦漢以降中國之人遷徙無常加以四夷雜居於中國至於兩晉之際天下之人殆乎華夷相半於是中國…

2004-02-08

■ 〔漢呉音図[上]〕図徴凡例 一愚考六条あり、 アヤワ三行并拗音を真字に作る、一也。 影喩第四等を耶行の定位となす、二也。漢呉音并原音次音あるコトを発す、三也。 二百六韻の左右に國母上中下の韻を記す、四也。三内の撥仮字古へは音博士ありて正しかり…

2004-02-07

■ 〔字音仮字用格〕喉音三行辨 五十連音圖中ニ、いゐ、えゑ、おをノ所属ヲ錯リテ、或ハゐヲや行又ハあ行ニ属シ、或ハゑヲあ行や行ニ属スル類多シ、惑フコト勿レ、若一字モ此所属ヲ錯ルトキハ、三行ノ辨ミナ明ラカナラズ、先(ヅ)初ニ是ヲ正シオクベシ、サテ…

2004-02-06

■ 〔古言衣延弁〕 楫取魚彦が撰べる古言梯といふ書は、いにしへの仮字の、今の世の人の詞にまぎらはしき限を集め挙て歌よみ文かくに便よきものなり然るに五十連音の阿行の〓(〓は阿行のえの片仮字也、片仮字に阿行のえなき故、仮にこの形を設けぬ、委しくは…

2004-02-05

■ [字音資料]〔本邦古版目録〕一韻鏡 一韻鏡 一冊 韻鏡之書行於本邦久而未有刊者故轉寫之訛烏而焉焉而馬覽者多困彼此不一泉南宗仲論師偶訂諸本善不善者且從且改因命工鏤板期其歸一以便於覽者且曰非敢擴之天下聊備家訓而已於戲今日家書乃天下書也學者思旃 享…

2004-02-04

■ [字音資料]〔韻鏡開奩[六]〕上來 上來已解韻鏡之義畢、於2其中1有2秘傳1者別為2一卷口決。故今略之。自此已下、解九弄一張圖、以為韻鏡反音潤色矣、抑神コウ五音九弄反紐圖者、載于玉篇巻首1、然行於當世之玉篇、於彼圖内有新刊之謬甚者1、今解九弄之次、…

2004-02-03

■ [字音資料]〔正長元年記〕常寂云 常寂【○藤原兼宣】云。改元字并名字、上古夏不及反音之沙汰論韻鏡渡胡以來有此沙汰止得一悪字之時争可用哉之由斟酌也、無形之時不及沙汰也。 (古事類苑・文学部二音韻・韻鏡)ツイートする

2004-02-02

■ [字音資料]〔韻鑑古義標註[上]〕韻鑑本朝傳來舊記 韻鑑本朝傳來舊記云、皇和人王八十九世龜山院文永之間、南都轉經院律師始得韻鑑於唐本文庫焉、然不辨知有甚益、又同時有明了房信範、能達悉曇、掛錫於南京極樂院、閲此書而即加和點、自是韻鑑流行本邦也、…

2004-02-01

■ [字音資料]〔磨光韻鏡[下]〕韻鏡索隠 「韻鏡者蓋」 韻鏡者蓋唐晩之製乎、未詳其人、鄭樵曰、梵僧欲以其教傳之天下、故爲此書、華僧從而定之、以三十六爲之母、張麟之曰、華僧蓋神コウ也、梅膺祚亦曰、釋神コウ繼以等韻、雄按、神コウ惟論五音、未知七音、…