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2015-01-01から1年間の記事一覧

2015-03-01

■ 全国新民謡(『民謡新民謡全集』『講談倶楽部』1935.8附録) 題名 地域 作詞 方言など 樺太民謡 樺太 野口雨情 登別小唄 北海道 新北秋 アカシアの葉蔭 北海道 長田幹彦 新函館小唄 北海道 高橋掬太郎 東北小唄 白鳥省吾 どっちかけんべ 津軽囃子 青森 野…

2015-02-01

■ 源氏対照 全集 全書 大系 角川文庫 源氏大成 国文大観 新大系 新全集 桐壺 93-126 159-182 27-50 25-48 5-27 1-17 4-28 帚木 129-188 184-228 55-106 50-92 35-78 17-47 32-77 空蝉 191-205 230-240 109-120 94-104 85-95 47-55 84-94 夕顔 209-269 242-28…

2015-01-07

■ [方言意識史]薄田泣菫「茶話」 店員は精々《せい/゛\》京都訛りを出さないやうにして、詳しく新案の談話《はなし》をした。この店員は自分の有《もの》を他人《ひと》に取られまいとする時には京都弁を使ふが、他人《ひと》から何か貰ひ受けたいやうな折…

2015-01-06

■ [方言意識史]正宗白鳥「坂本龍馬」 私は讀み乍ら、東北人たる作者が、西國の人と土地を書いてゐることを感じた。眞實に即した立場から云ふと、西國の地方色や西國人らしい情調に乏しいと云つていゝ。默阿彌の『島千鳥』の松島千太と明石の島藏とには、大ま…

2015-01-05

■ [方言意識史]汽車が逢阪山のトンネルを西へ抜けると、大阪弁が急に耳に押し寄せてくる(宇野浩二) 「僕は昔からかなり毛ぎらいをしたもんで、美校(美術学校の意)にいた時分なども、かなり友人たちを毛ぎらいしたもんで、殊に自分が大阪もんだけに、大阪人…

2015-01-04

■ [方言意識史]「地方言はきゝぐるしければ、普通の言に直しつ。」和辻哲郎(少年時代) 子供 地方言はきゝぐるしければ、普通の言に直しつ。子供の動作▼子供の食事 九月十七日の夕、僕は膳の前に坐つた。妹(五つなり)も母の側に座をしめてをる。 御馳走はやき…

2015-01-03

■ [方言意識史]「我國は東と西とに各一大中心を有して、其言語風俗劃然として二大系をなすを見る」(田岡嶺雲「東京と大阪」) 今東京を出で、靜岡を過ぎり、濱松を經て、而して既に名古屋に至らば、言語風俗頓に面目を異にするものあるを見ん。盖し參以東は…

2015-01-02

■ [方言意識史]「近頃、大阪言葉も、流行つてゐるのね」(直木三十五「殿堂を碎く」) 「男の言葉を、使ふこと、流行つて?」 會話は、轉回した。微笑して、兩手を擴げて來た愛人が、突然に、蹠《かゝと》をめぐらせた。「時々、使ふわ」と、答へて、振向くの…

2015-01-01

■ 「上方では、マグロは刺身といわず、オツクリ。フナだけを刺身という」(三遊亭金馬) 上方では、マグロは刺身といわず、オツクリ。フナだけを刺身という。 春先から初夏にかけて、往来を天秤《おおこ》をかついで、「フナの刺身よう」と売りにくる。フナ…