2012-03-14
■ [方言意識史]西国辺土には古き詞遺れり(夏山雑談・巻五)
○西國邊土には古き詞遺れり
畿内及繁花の地は、萬にはやりごと多くて、詞、風俗も、次第にうつりかはるなり。西國邊中にも、薩摩國、肥後國球麻の郡などの人の言語は、上方の人のきゝては、耳をどろかすことのみ多けれども、多くは、うつぼ、竹取、源氏物語、清女枕草紙、四の鑑【水鏡、大鏡、今鏡、増鏡。】大和物語等にある詞なり。彼所は五百年來うごかぬ地にて、他國の人も多くいりこまぬ所なれば、古きことば猶のこりたり。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2540092/60