国語史資料の連関

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2003-02-25

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 横浜在留医士ヘボン、和英辞書の編纂あり。邦人岸田吟香(美作国久米郡塀和村の人にして、天保四年四月八日生まる。幼名太郎、次いで銀次と改め、落魄して左官職に隠るる頃、同僚呼んで銀公銀公といふ。後年陸放翁の詩に「吟到梅花句亦香」の句あるを想起し、みつから名付けて吟香といふ)その家に寓しおほいに編纂に力む。慶応二年七月稿成り、同九月相携へて上海に渡り、美華書院にて印刷せしめたり。三年印刷成り、名付けて『和英語林集成』といふ。

 ヘボン氏、岸田氏の功労を賞し、眼薬製造法を伝へたりしが、すなはち氏をして一躍大成功せしめたる精錡水これなり。

  野馬台が欧文ならば蟹が這ひ  浮萍