国語史資料の連関

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2010-03-25

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索隠*1の中にも云へる如く、軽重と云名はもと惟唇音にかぎりたることにて舌音にては舌頭舌上【又舌腹とも云】と云ひ、歯音にては歯頭正歯と云ふ。されども其音の別を論ずるに全く唇音軽重に類したることなれば、概してこれを軽重とも云ふ。これ本邦諸家より創謂せる名にて未だ何に據と云ことを詳にせず。按に音の軽重、たゞ脣舌歯の三音にあるのみならず、喉音にも亦軽重あり。浅喉深喉と名く。呂維祺音韻日月燈に、「暁匣重出為深喉、影喩軽出為浅喉」と是なり。然れば影喩の二行は脣音の例の如く字を更て白にすべし。又趙宦光説文長箋に、牙音喉音ともに軽重の別ありとす。文雄、指要録*2に於てこれを駁せり。按に牙音軽重あること、予未だこれを詳にせず。恐くは鑿ならん。喉音軽重あること甚明なり。文雄未だ深く考ざるに似たり。