2007-09-09 2007-09-09 ■ 古今集遠鏡例言 7 ○まさしくあつべき俗言のなき詞には、一つに二ツ三ツをつらねてうつすことあり、又は上下の語の譯《ウツシ》の中に、其意をこむることもあり、あるは二句三句を合せて、そのすべての意をもて譯《ウツ》すもあり、そはたとへば「ことならばさかずやはあらぬ櫻花」などの、「ことならば」といふ詞など、一つはなちては、いかにもうつすべき俗言なければ、二句を合せて、トテモ此ヤウニ早ウ散ルクラヰナラバ、一向ニ初メカラサカヌガヨイニ ナゼサカズニハヰヌゾ、と譯《ウツ》せるがごとし、ツイートする