2006-05-28 2006-05-28 ■ [方言意識史]杉本苑子 海音寺潮五郎・杉本苑子「濃尾治水 幕府対薩摩、武器なき戦い」(『日本史探訪13幕藩体制の軌跡』角川文庫 1984.11.25発行 もとNHKで1975放送)杉本 ……ご承知のように薩摩の言葉には強い訛りがございます。大変難解です。ところが、濃尾平野に来れば、地元の人たちは美濃語を使う。江戸から出張してきた幕吏たちは、江戸の言葉を使う。これでは意志の疎通を欠くのは当然で、ごく些細な言葉の行き違いがいろいろなトラブルの原因になったと思うのです。☆杉本苑子『孤愁の岸』講談社文庫 上 1982.2.15発行 p.149(もと1962.10講談社刊)美濃、江戸、薩摩──。おたがいに言葉は通じにくく、連絡上の手違いも起りやすい。ツイートする