2009-03-20 2009-03-20 ■ [方言意識史]「小説の詞は土地にかまはずいづれも東京言葉なるは……」 贔負。(略)岩橋一家の西國訛は、作者の熟したる所とて誤りはなけれど、あらずもがな。天保老人。小説の詞は土地にかまはずいづれも東京言葉なるは、例の實際/\といはるゝに似げなき事なり。しかるに此篇はよく西國訛りをうつされたるはいみじく感じたり。あらずもがなといふは心得難し。 森鴎外「雲中語」 鴎外全集24 p.392広津柳浪「羽ぬけ鳥」につきてツイートする