国語史資料の連関

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2007-09-16

古今集遠鏡例言 14 古今集遠鏡例言 14 - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 古今集遠鏡例言 14 - 国語史資料の連関 古今集遠鏡例言 14 - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

○「らし」は、サウナと譯す、サウナは、「さまなる」といふことなるを、音便にサウといひ、「る」をはぶける也、然れば言の本の意も、「らし」と同じおもむきにあたる辭也、たとへば「物思ふらし」を、物ヲ思ウサウナと譯すが如き、「らし」もサウナも共に、人の物思ふさまなるを見て、おしはかりたる言なれば也、さてついでにいはむは、世に「らん」と「らし」とを、たゞ疑ひの重きと輕きとのたがひとのみ心得て、みづからの歌にも、其こゝろもてよむなるは、ひがこと也、たとへば「時雨ふるらん」は、時雨ガフルデアラウ也、「時雨ふるらし」は、時雨ガフルサウナの意也、此俗言のアラウとサウナとの意を思ひて、そのたがひあることをわきまふべし、