国語史資料の連関

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2004-05-15

社会といふ熟字の始め(石井研堂明治事物起原・人事部) 社会といふ熟字の始め(石井研堂・明治事物起原・人事部) - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 社会といふ熟字の始め(石井研堂・明治事物起原・人事部) - 国語史資料の連関 社会といふ熟字の始め(石井研堂・明治事物起原・人事部) - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

 社会といふ文字は、『正法念経』第九巻に、「何者か妄語を社等の会中若くは云々」、また「彼の人是の如く、社会等の中に妄語す、悪説す」などあれば、仲間衆といふやうの意義が、本義なりしなるべし。明治九年十月二十三日発行の『家庭叢談』第十四号に、「必ず日本社会に於て選び抜きの士なるべし」、また同十五号に、「今暫く大空社会の話を止め、我々の人間社会の事に及ばんとするに、此社会の事柄も等しく釣合を保たずしては順序の立たぬものなり」、その他、社会の字多く見ゆれば、この字の使用始めは、やはり三田系にあるべきか。

大正版

p18