国語史資料の連関

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2002-07-27

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それが中また彼字を読て。此事此物どなせしに。其古訓近訓同じからざるも少なからず。たとへば旧事紀に〓読でシギとなされて。日本紀又これによらる。倭名鈔には又読てシギとなレ。また楊氏漢語抄を引て。田鳥の字読む事亦同じ。日本紀に朴読てエとなされ。倭名鈔には榎読てエとなすが如き。旧事紀日本紀にみえし所は。其義自ら相合へり。倭名鈔に見えし所は本拠不v詳。されど後の人。並に倭名鈔に見えし所によりて。旧事紀日本紀にみえし所をば用ひず。遂にまた田に従ひ鳥に従ひし字を創造りて。シギとなすに至れり。是等の類は本朝の国史により従ひて。後の訛を承くべき事とも思はれず。