2002-05-16
■ [和訓栞]和訓栞大綱(124)
○倭語もと單音也 よて[いうむふつくちき]を捨假字といへり 介を[か]とよみ 登を[と]とよみ 天を[て]とよみ 納を[な]とよみ 乙を[お]とよみ 作を[さ]とよみ 吉を[き]とよみ 役を[え]とよむの類是也 世にてにをはをすてがなと覚えたるハ誤なりといへり 又無名抄に「はねたる文字入聲の文字のかきにくきなとをは皆すてゝ書也」 萬葉には新羅を[しら]と書 古今の序には喜撰を[きせ]とかく 是等皆其證也と見えたり
一説に。ういむふつくちきを。すて假字といへり。今書物につけたるてにはを。すてがなといへるは。あやまれり。書物にあるは。しり假字と云べしといへり。今按ずるに。てにはがなといふべし。