2002-01-06
■ [和訓栞]和訓栞大綱(6)
○言といひ詞といふ義をもよくわきまふへき事也 聲成v文謂2之音1々發爲v言ト々之成v文爲v詞とも見えたり 先達の説に發語の詞也といひ 詞助也なといひし皆是也 太古の言の如きは其音單出してすなはち言となりし多かり 或はこれをいはんとしてまづ其聲の發して此語を起しぬるあり 是を發語の詞といひ又上の詞助也なといへり 或ハ其言の餘音なるあり これを詞とも詞助ともいひ 又其物に彼言あるによりて 此言も出來しことき 其詞を得て彼言の轉せしあるも少からす 或は彼と是との言を合せて其言となれるにハ彼是二ツの言の相合ふ所を助けし詞あるを中の詞助ともまたやすめ字なともいひし也 すへて此等の事によりて自ら其言も長く其語も多くなりしと見えたりといへり
【注】
『東雅』総論(14)による。