1778-06-03
■ 詩語砕金・春・【春日偶成】,しゅんじつのぐうせい,はるのけしきをつくるなり
韶光¥*,せうくゎう,はるのけしき
軽風¥*,けいふう,はるかぜ
遅日¥*,ちじつ,はるのひ
恵風¥*,けいふう,はるかぜ
花紅*,はなくれなひなり
芳草¥,はうそう,はるのくさ
花気¥*,くゎき,はなのにほひ
蛺蝶¥*,けうてう,てう
柳緑*,やなぎみどり
好風¥*,くゎうふう,はるかぜ
和気¥*,くゎき,はるのき
二月¥*,じげつ
烟花¥*,えんくゎ,けむりの中のはな
林鶯¥*,りんをう,はやしのうぐひす
花柳¥*,くはりう
烟霞¥*,えんか
烟柳¥*,えんりう,けむりこめしやなぎ
蝶飛,てうとぶ
鶯呼,ををよぶ,或語とも或歌ともつかふ いづれなくことなり
花塢¥*,くゎを
林花¥*,りんくゎ
春水¥*,しゅんすい
深園¥*,しんえん,こだちふかきには
柳梢¥,りうしゃう,やなぎのえだ
風暖*,かせあたたか
迎翠,みどりをむかふ
門墻¥,もんしょう
啼鳥¥*,ていてう
花綻,はなほころぶ,はなのひらくこと
園林¥*,えんりん
風絲¥*,ふうし,やなぎのかぜにふかるること
晴暉¥*,せいき,はれたひ
日高,ひたかふして
蒸紅,ゆうをむす,花を日のてらすことに用ゆと
桃李¥*,とうり,ももすもも
鳴鳩¥*,めいきう,なくはと
柳絲¥*,りうし,やなぎのいと
屋後¥*,をくご,いえのうしろ
江峰¥,こうほう,えどをりのみね
花伴,はなともなふ,はながつれにるきみうくひすなどに用ゆ
草香,くさこうはし
繞舎,しゃをめぐる,いえをめぐるといふこと
弱柳¥,じゃくりう,しなしなするやなき
鶯聲¥*,をうせい,うぐひすのこえ
夕陽¥,せきよう,いりひ
花遍¥,くゎへん,はなのあたり
苔径¥,たいけい,こけのこみち
簾前¥,れんぜん,すだれのまへ
山杏¥,さんきゃう,やまのあんず
径暖,けいあたたか,こみちなどもあたたか
半渓¥,はんけい,たにはんぶん
水光¥,すいくゎう,みつのいろ
旧砌¥,きうせい,ふるには
墻柳¥,しゃうりう,かきのやなぎ
柳葉¥*,りうよう
砌花¥,せいくゎ,にはのはな
穿樹,じゅをうがつ,きをつけるきみ
汀烟¥,ていえん,なぎさのけむり
緑蘋¥,りょくひん,あをきもくさ
水堤¥,すいてい,つつみせき
柳塘¥*,りうとう,やなぎのあるつつみ
湖山¥*,こさ,みづうみやま
新緑¥,しんりょく,やなぎなどをいふ
水草¥,すいさう,みづくさ
照眼,まなこをてらす,はななどのうつるを云
草緑,くさみどり,くさのあをあをとしたること
苔階¥,たいかい,こけむしたあがりだん
乗興,けうにじゃうす
春光¥,しゅんくゎう
閑吟¥*,かんぎん,しつかにしをつくること
春醪¥,しゅんろう,はるのさけ
一瓢¥*,いっひょう,ひとふくべ
染毫,ごうをそむ,ふでにすみをとること
把杯,はいをとる,さかづきをとること
好景¥*,こうけい,よいけしき
園花¥,えんくゎ,そののはな
漫成,まんになす,めったに詩作などをすると云こと
酔後¥,すいご,よふてからのち
笑語¥,せうご,わらうつかたりつ
引杖,じゃうをひく,つへをついて
可愛*,あいすべし
萋萋¥,せいせい,くさのはへたこと