国語史資料の連関

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1695-02-07

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一、此の編(へん)、「し・ち・す・つ」四音の假名使(づかひ)を專(もっぱら)とする故に、倭(わ)(くん)の外に、漢字(かんじ)の音をも書キ載(のせ)ぬ。但シ猶ホ外に紛(まぎ)るゝ假名有リ。縱(たとへ)ば本清の「昌(しゃう)・證(しょう)・抄(せう)・妾(せふ)」の音の連聲に引カれて濁る時に、本濁(ほんだく)の「上(じゃう)・乗(じょう)・燒(ぜう)」の音に紛れ、又本清の「長(ちゃう)・重(ちょう)・貂(てう)・帖(てふ)」の音の連聲に引カれて濁る時に、本濁の「丈(ぢゃう)・醸(ぢょう)・條(でう)・聶(でふ)」の音に紛るゝ類也。若(もし)、右の四音を辨(わきま)へずは、只一音に成ルべし。仍て手(て)近(ぢか)く取リあつかふべき文字をばあらあら書キ記す。猶ホ委(くは)しく韻書(ゐんじょ)にて考がふべし。【詳ニ倭韻字會ニ載セ畢ヌ】