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2012-03-16

近代地下の儒は假名づかひは一向沙汰せぬやうにみゆるなり(夏山雑談・巻四) 近代地下の儒は假名づかひは一向沙汰せぬやうにみゆるなり(夏山雑談・巻四) - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 近代地下の儒は假名づかひは一向沙汰せぬやうにみゆるなり(夏山雑談・巻四) - 国語史資料の連関 近代地下の儒は假名づかひは一向沙汰せぬやうにみゆるなり(夏山雑談・巻四) - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

   ○今世に行はるゝ伊呂波音の誤れること

今世に行はるゝ伊呂波音と云書をみるに、伊爲の假名を同部に入れ、江恵乎於《えゑをお》を混雑し、此外一部の中多く誤りたり。三重韻も又是に同じ。玉篇字彙等も名の誤少なからす。是等は童蒙の便利にはならずして、却て大きなる惑なるなり。かうやうの書を見て、童蒙いよ/\文盲になるなり。近世の印板の書物假名を誤らざるは希なり。近代地下の儒は假名づかひは一向沙汰せぬやうにみゆるなり。一筆《ひとふで》かきたる文章假名遣のあしきは、無下にいやしく見ゆるものなり。近頃印行の書物假名の誤りすくなきは、貝原、荻生の兩儒士なり。