国語史資料の連関

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2011-12-30

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   O「風雨」を「あめかぜ」とよむこと

神代の巻に、「風雨」と云字に「かぜあめ」とかなつけたるは、文字につきてのかななり。「風雨」とありても「あめかぜ」とよむべし。我國の語に「かぜあめ」とはいはす。「あめかぜ」と云ふなり。漢字借用らるゝによりて、「あめかぜ」に「風雨」と連繪字*1を用られたり。神代の巻にかぎらす。和書にはかゝる類多きことなり。「風波」も「なみかぜ」、「山海」も「うみやま」、「晝夜」も「よるひる」、「夫婦」も「めをと」なり。

*1:「連綿字」とあるべきか。