2009-03-25 2009-03-25 ■ [方言意識史]東京の魚屋・九州訛の巡査(柳橋「伊勢詣」) どうしても東京の調子でなくてはならないものは魚屋さんだそうで、夕河岸《ゆうがし》の鰯《いわし》など売って歩く所を見ると、誠に威勢《いせい》がいい(中略)これが京都の錦《にしき》、大阪の雑魚場《ざつこぱ》、どちらも名代の魚市場でございますが、京阪《きょうがた》へ行くとこうはまいりません。(中略)東京でいけず、大阪でいけず、九州訛でなくては映《うつ》りの悪いのはお巡査《まわり》さんだそうで、(中略) というと大層巡査が偉そうに聞こえます。これが大阪弁だと変なものができとります。 『柳橋の名作落語』pp.136-137昭和49年7月15日春風亭柳橋新風出版社ツイートする