2009-01-20

■ 木村荘八『新編東京繁昌記』

　〈附記〉　従来繁昌記の「昌」はこの字だったのを、昭和二十一年当用漢字の制定以来「昌」の字は制限を受け、「盛」字とすることになり、僕がその「繁盛記」と書く皮切りとなった。さてこの「繁盛」もいつまでつづくか。工《たく》まずしてここにモードがあった。

　〈再、附記〉　昭和三十二年十月誌

　右に誌すわけで、新聞に連載した時は題を「繁盛記」としたけれども、今この本にかき代えるに当っては、出版社の内部とも相談して、従来の、「繁昌記」に戻すこととした。

昭和30年の読売新聞連載であり、29年の「書き換え」を受けてのことだろう。

ツイートする