2007-07-27 2007-07-27 ■ 五音 やがて五音《ごいん》──古代の音韻学でいう喉音《こうおん》、顎音《がくおん》、舌音《ぜつおん》、齗音《ぎんおん》、唇音《しんおん》──が出なくなる。 式貴士「吸魂鬼」(『吸魂鬼 (角川文庫 (5547))』所収)一般的な古代音韻学の五音は唇音・舌音・牙音・歯音・喉音で、この「喉顎舌齗唇」は、やや新しい。 この話は、筒井康隆『残像に口紅を』を思わせるところがある。音が抜けて意味をなさないように見えるのだが、「カ行に関する語彙による思考が失われていった」ともある。ツイートする