2006-04-02 2006-04-02 ■ [謡曲共通語]徳川宗賢「集団とことば」 『講座現代語1現代語の概説』明治書院 昭和38.12.15 江戸末期の方言の分化は想像以上で農村の人たちなどは、異郷に出れば、たがいに話の通じないことがよくあったらしい。薩長の軍勢が奥州を転戦し、土地の人との間で、ことばが通じないため、謡曲で会話したという話なども伝わっているが、一方、高級武士たちのことばは、土佐藩だろうと仙台藩だろうと、かなりの程度に、全国的な統一をみせていたらしいふしがある。異なった地域出身の人たちも、江戸在府などという共通の場での生活を一方に持つため、その間に平均化が起こり、標準語が普及したものと考えられる。ツイートする