国語史資料の連関

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2006-03-19

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 昭和8年6月15日 中文館書店 35頁

幕府時代には畿内語自身も大いに変遷し言文二途の有様で国語が発達したと述べたが、特に、江戸幕府の時代において三百諸侯が全国に分封されて、言文二途の距離は益々隔たってきた。「言葉はくにの手形」と云はれ、大小名の各領地の方言が却て保持し特色づけられる有様だった。西南の一大名と東北の一大名との縁組の祝賀が有ったとき、双方の言葉が通じないのに困った揚げ句に、謡曲言葉で互に話し合ったといふ珍談さへある。

(此の書の前身 大正二年『現代の国語』には無し)