国語史資料の連関

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2002-05-14

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唐音をしる二首の歌

    一は五に 四は二にかよひ 五は三に 二三の時は 本座かへしそ

    引ははね はぬるははぬる 入聲の 足をきりすて 三字中略

南無阿彌陀佛を唐音にて[のむをみとふ]と唱へり [の][を][と]の三音は[一は五に]と歌によめるものにして[なにねねの][あいうえを][たちつてと]の第一音轉して第五音となる也 [む][み][ふ]の三音は[二三の時ハ本座かへしそ]とよめるものにして 佛を[ふ]と唱ふるハ[入聲の足をきりすて]とよめる是也 [四ハ二にかよふ]は明を[みん]と呼か如し [五ハ三にかよふ]ハ村を[す]と注するか如し [引ハはね]ハ東を[つん]とよむの類 [はぬるハはぬる]ハ珍を[ちん]とよむの類 三字中略ハ玉を[きく]と呼の類なりといへり


有坂秀世「唐音を辨ずる詞と韻目を諳誦する詞」国語音韻史の研究』(昭和32年増補新版三省堂)もと「国語研究昭和15年*

湯沢質幸「唐音名目系統考」馬淵和夫博士退官記念国語学論集』(昭和56年)