2002-02-18 和訓栞大綱(49) ■ [和訓栞]和訓栞大綱(49) ○田舎詞はだみて聞うるを俗になまるといへり 拾遺集に あつまにて養はれたる人の子は舌たみてこそものはいひけれと見えたり 萬葉集古今集にも東歌の部を立たり その詞音韻相通ならてハ解得かたし 又玉葉抄に 鶯はゐなかの巣にてそだてともだみたる音をは鳴ぬ也けりと見えたれど關東の鶯は其音實にだみたり されば世に大和の鶯山の産をもて其音を賞せり 又よのつね月日星と鳴鴬も神路の山にては「ひつきほし」となけるといひ又西土の鶯は大に異れりとそいふなる これは諸鳥の音に至りても風土によりて變れるをや 『古事類苑』人部十一「言語」ツイートする