1937-04-17 1937-04-17 ■ 斎藤茂吉の日本語観(佐藤佐太郎『童馬山房随聞』昭和十一年十二月三十日) 銀座へ出て、オリンピックでクリームソーダを飲みながら話す。隣の卓に娘が三人いて何かしきりに話しているのを、「ああやって話しているのをきくと日本語というのは相当にいい言葉だね。フランス語がいいということをいうが、跳ねかえる音が多くてそうやさしいものじゃない。アメリカや英語は巻舌でだめだし。日本語も映画なんかはことさらああいうぐあいにやるからだめだが、こうして自然に話しているのはいいもんだな」といわれた。 ツイートする