2010-04-05
■ [学史]いろはの文意(和字大観鈔)
以呂波は。涅槃經?の諸行無常。是生懺法。生滅々已。寂滅〓楽〓。四句の文の意を。つゞり玉へるなりとそ。色ハ〓〓散去ルヲ。我世誰ゾ有常。有為ノ奥山今越テ。淺キ夢不見。酔も不〓との。其詞に作り給へり。是を隠して。七字つゝにわかち。常のごとく讀ましめてはひふへほの唇音のまゝなるをしらしめ。又歌によみては。はひふへほの文字。わゐうゑおにかよひて。喉音となる事ををしへ。いゐをおえゑの各二字づゝありて。其輕重の使ひわけを。さだめ置きたまふなるは。いづれ甚妙の事に侍る。かゝる深意をしらざる人の。いをえの文字かさなりて。無用の事なるやうにおもへる。いと口惜しき事ならずや。