国語史資料の連関

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2007-09-20

古今集遠鏡例言 18 古今集遠鏡例言 18 - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 古今集遠鏡例言 18 - 国語史資料の連関 古今集遠鏡例言 18 - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

○「なり」「なる」「なれ」は、ヂャと譯す、ヂャは、デアルのつゞまりて、ルのはぶかりたる也、さる故に、東の國々にては、ダといへり、「なり」ももと「にあり」のつゞまりたるなれば、俗言のヂャダと、もと一つ言也、又一つ「春くれば鷹かへるなり」、「人まつ蟲の聲すなり」、などの類のなりは、あなたなる事を、こなたより見聞ていふ詞なれば、これは、アレ鷹ガカヘルワ、アレ松蟲ノ聲ガスルワなど譯すべし、此「なり」は、ヂャと譯す「なり」とは別《コト》にて、語のつゞけざまもかはれり、ヂャとうつす方は、つゞく詞よりうけ、此なりは、切るゝ詞よりうくるさだまり也、