国語史資料の連関

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2007-08-18

[]「匂の字」(『南留別志』74) 「匂の字」(『[[南留別志]]』74) - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 「匂の字」(『[[南留別志]]』74) - 国語史資料の連関 「匂の字」(『[[南留別志]]』74) - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

一にほふといふに、匂の字をかく事は、音通ずれば、誤りて芸と匂とかき違ひたる本のありしを、昔の博士どもが、珍しき事に思ひて、誤りつたへたるなるべし。弱と若と通ずれども、異国の書には、若の字はまれなり。宍は肉の古字なれ共、つねにはかゝぬ事なるに、此方にては、常用となれる類も思ひ合せぬ。


可成三註

◎維章按、芸ト匂ト、喩母ニ属シテ音通ズ。然レ共、匂ヲ「カウバシキ」ト訓ズルハ誤リナリ。芸ハ菅音江音かん。漢音イン。弱ハ老ノ反対ナリ。後人若字ヲ用ルハ、弱ニ「ヨハシ」ト云訓ヲ嫌フナリ。


南留別志の辨

香の古字を〓〔白ム〕に作り、〓を草に書て匂としたるなり。あやまりにあらず