国語史資料の連関

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2005-02-18

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    かたこと

さたすき侍るころ独の子もたり。もとより家まつしけれはおほしたてぬるさまもはつかしのもりめのとさ一おさく侍らてみつよついつゝむつれあふ友達かたらひにもいとつたなきかたことをのみ云侍る佗しけれとひとつくいひしらせんもかきりしなけれはそゝろに這一帖に記してかれにとらすこれはみつから少年のむかしよりいまかゝる老のすゑまてくちに馴ていひ侍をきこしめししおりくしかり給へりし老師の厚恩をおもひいつるまゝ書つけぬ此つゐてにかたはらいたき今案をもみなたゝ言葉もて記し侍るは愚子か見ときやすからんためなり君子名之必可言坦言之必可行也君子於基言無所萄而已とか侍る哉らむされとおろものゝ心にまかせて侍れはよしと云る言葉にあしきもましりあしとていとひ捨し中によきこともあるへし是に留りかれに決すへきにしあらすよく人にたつねあきらむ一きための下書なれは謬れることかすく有一しことおほき中なれはそもなとかは然りとて此一帖さみし捨ることなかれ春の霞立はしめし朝より秋の風のふきいつるゆふへに行つき侍る道のちまたの蹟のあに千里の歩みをむなしうせんやふかきはやしのかたえ枯たりとてなそよろつ木すゑを浅しと見むこのことはりにもとつき侍らは誤を捨て要をとれ穴賢人に対して課ふことなかれふかく函底にひめてをのれか言葉をつゝしむへし他人のために記すにあらすゆめ