国語史資料の連関

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2002-03-30

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あいうえをの五位を字母とす よて餘りの四十五位の音を引て呼ヘハ皆あいうえをの音を生す あいうえをの響は本韻の外を出す 古事神武紀の歌の阿阿の下に音引と注せし是也 あかさたなはまやらわの十位は皆あの音を生し いきしちにひみいりゐの十位は皆いの音を生す うえをの横行も亦同義也 和名鈔に木の國を紀伊とし襲の郡を囎唹とし火の郷を肥伊とし雄の郷を呼唹とするか如き是也 あよりはいうえをを生し かよりハきくけこを生す 餘りの行皆同し 是第一行のあいうえをより出て又本のあいうえをに收る音也 よて近世文字鎖にも らりるれろ文字出てつけがたきは響のあいうえをにてつくるを習とす さてあかさたなはまやらわの十位は五音の首に居て開音たり 是を男聲と稱す いうえをの四の横行ハ皆合音たり 是を女聲と稱す 大日経釋に從生増加之字悉是女聲其根本ノ字是男聲也と見え仙覺萬葉抄に天をあまと呼は男聲あめと呼は女聲と説るハ是也